私は、ブラウザゲームやアバター、コミュニティを、ほぼ1人で作っています。でも正直に言うと、「1人」というのは少し嘘で、実際は ChatGPT と Claude、そして私の“3人チーム” みたいな進め方です。
この記事では、そのAIふたりと私の分業を、できるだけ具体的に書きます。結論を先に言うと——AIに「丸投げ」すると、たいてい失敗します。そして、その理由の中に、個人×AIでものづくりをするときの一番大事なコツが入っています。
「個人開発」は、実は3人チーム
役割は、けっこうきれいに分かれています。
- ChatGPT … 速い相談、その場の判断、ブレスト、効果音のアイデア出し、APIを使った画像づくり、そして別の角度からの確認。とにかく回転が速い相棒。
- Claude … 仕様書づくり、コード生成、長い設計の検討、リサーチ。じっくり積み上げる相棒。
- 私(baku) … 最終判断、3Dアバターまわり、そして「これは本当に面白いか?」を自分の手で遊んで確かめる係。
(ちなみに、この devlog の文章まわりや調べものも、Claude と一緒に進めることが多いです。)
ChatGPT に頼むこな:速さと、もう一つの視点
「この効果音、どんな感じがいいかな」「この2案、どっちが自然?」——そういう軽くて速いラリーは ChatGPT が得意です。考えがまとまっていない段階で、とりあえず壁打ちしたいとき。スピードが正義の場面ですね。
それと、ChatGPT には地味だけど効く役割が2つあります。ひとつは API を使った画像づくり。素材のたたき台を、プログラムからまとめて作ってもらえます(最終的なブランドの絵は自分で仕上げますが、出発点として助かります)。
もうひとつが、「別の角度からの確認」。Claude と相談して決めかけたことを、あえて ChatGPT にも見てもらい、見落としや思い込みがないかをチェックする。AIふたりに“別々の視点”を持たせて突き合わせると、ひとつのAIに頼り切るより、ぐっと安心できます。これは後で書く「丸投げしない」という話にも、まっすぐつながっています。
Claude に頼むこな:腰を据えたいとき
逆に、長い仕様を整理する・コードをしっかり書く・調べものを深くやるようなときは Claude に頼みます。たとえば「この機能の仕様を抜け漏れなく文章にして」「この技術、公式ではどう書いてある?」みたいな、じっくり積み上げる作業です。
私がやること:決めることと、遊ぶこと
そして私の仕事は、最後に決めることと、実際に遊んで確かめること。とくにゲームは、「データ上は正しい」と「遊んで楽しい」がまったく別物なので、ここだけは自分の手と感覚でやるしかありません。
いちばんの学び:「丸投げ」は失敗する
ここが本題です。
AI は、「それっぽいもの」をものすごい速さで出してくれます。でも、“それっぽい”と“面白い”の間には、深い谷がある。そして、その谷を埋めるのは、結局いつも人間の「実際にやってみた感想」でした。
具体例があります。ゲームのステージを、解析した拍に合わせて自動で並べたことがあります。データ的には完璧に曲と同期している。なのに自分で遊んでみたら「ただ置いただけ」で、まったく面白くなかった。AIが出した“正しい答え”は、“楽しい答え”ではなかったんです。
ここで「AIが言うんだから合ってるはず」と流してしまうと、つまらないものが完成します。AIの出力を、最後に人間が遊んで判定する——この一手間を抜くと、たいてい失敗します。
だから「判断」だけは手放さない
おもしろいのは、AIに任せられることが増えるほど、人間がやるべきことが「決めること」と「確かめること」に純化していく、という感覚です。
作業量は減る。でも、判断の重みはむしろ増す。何を作るか、どれを選ぶか、これは面白いか——その芯の部分は、AIに渡してはいけない。逆説的ですが、AIをたくさん使うほど、自分の「決める力」が問われるようになりました。
それと、ChatGPT と Claude を競わせるより、得意を組み合わせて分業するほうが、圧倒的に速くて良いものができます。速さが欲しいとき、腰を据えたいとき、相手を使い分ける。指揮をとるのが、人間の役割です。
なぜこれを公開するのか
私は「個人とAIだけで、どこまで本物のサービスを作れるか」を実験しています。そして、その過程を build in public で残しています。
「AIで個人開発、どこまでできるの?」という問いに、きれいな成功談ではなく、“丸投げしたら失敗した”みたいな手探りの実録で答えていけたらと思っています。
具体的にこの3人で1本のゲームをどう作ったかは、こちらに書きました → ChatGPTとClaudeと曲ゲームを作った話
この「個人×AI」の挑戦を、よかったら㸀緒に見守ってもらえたら嬉しいです。つまずきも含めて、これからも記録しでいきます。
- 🏫 この挑戦を追う・話す → タピアバの学校(Discord)
— baku(Tapiava 運営)